さよならお母さん、ありがとう老寿サナトリウム


昨年11月、大阪の母が鬼籍に入った。

2010年のはじめにタチの悪い胆管ガンが見つかり、
本人の希望で、ひととおりのガン治療は受けた。

足の痺れ、倦怠感は訴えていたものの、数年は、なんとか一人で暮らしていた。
そして2017年の春、軽い肺炎に罹り、
日頃お世話になっている総合病院に軽い気持ちで入院した。
数日で帰るつもりだった。

深夜、トイレに立って転倒。大腿骨を骨折。
老人のよくあるパターンのようだ。

骨折の手術を受け、本人はリハビリを頑張り家に帰るつもりだったが、
傷が膿みはじめ、リハビリができなくなった。
免疫力が低下していたのだろう。

数週間経過し、傷は治らないが、肺炎の症状はなくなったので、
リハビリに力を入れている、
老人ホームも併設している少し規模の小さな病院に
転院することになった。
転院後、やっぱり傷は治らず、ほぼ寝たきり状態となった。

そして、同じ部屋の同年代の人たちと同じように、
痴呆の状態になっていった。

高齢者ばかりとはいえ、
リハリビに力を入れている病院であって、老人ホームではないので、
出来るだけトイレに自力で行けるように、とか、
ごはんは出来るだけ食堂で、といったケアはない。

そんななか、様子を見に行ってくれている
実家のすぐ近くに住む姉が、
日々、ボケていく母の様子に心を痛めている様子なので、
「ボケる」「老人」「ケガ」というキーワードでググってみた。

そして、このページを見つけた。
●「後期高齢者が入院で悪くなる理由」

>「日慢協」に入会している慢性期病院は、以上のことにとっても理解がある。
>というより、とてもよく勉強しているので、
>以上の話※に当てはまらない病院が多い。
>※以上のとは、ボケさせる病院

ここに書かれた
「日慢協」のページで老寿サナトリウムに決めて、
転院してもらうことにした。
リハビリはあきらめた。ガリガリに痩せ、娘の私の名前も曖昧。
リハビリできる状態ではなくなっていた。

慌ただしく老寿サナトリウムを訪れ、受け入れをお願いしてから、
入院中の病院のナースステーションに転院を伝えた。
「ザワザワ」っとしたが、院長先生が出てきてくださり、
しばらくお話した。
転院を快諾してくださった。

転院当日。小さな孫の手を握りながら、車で移動した。
嫌がるそぶりはなかった。
頭がはっきりしていたら、
自宅から遠い病院への転院は拒否したことだろう。

病院側からは、趣味、好きな食べ物、などのアンケートをしていただいた。
そして、編み物のセットを姉が持ち込んだ。
老人ホームのような、レクリエーションもあるようだった。

一週間後、お見舞いに行った。
日々、やさしく声をかけてもらい、
食堂で座って、ごはんを食べさせてもらっている母は、
ずいぶんと元気になったように見えた。

これから、ここにお見舞いに通うんだな~。
愛知から運転できるかな~なんて、考えた。
そして、その数日後の金曜日、亡くなった。

葬儀には、ご近所さんがたくさん来てくださった。
「老寿サナトリウム、良い病院だよね。よく見つけたね」
と、言っていただけた。

老寿サナトリウムの皆さんには、本当にお世話になった。
入院時、かなり衰弱していたにもかかわらず、受け入れてくださり、
本当に、感謝している。

さよなら、お母さん。
ありがとう、老寿サナトリウム。

高齢のご両親をお持ちのみなさん、
●「後期高齢者が入院で悪くなる理由」
を読んでみてくださいね。