もともと行くつもりだった「太田大八とえほんの仲間たち展(佐川美術館)」をのチケットをいただき、滋賀県まで出かけてきました。水を湛えた湖畔の美しい美術館です。
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太田大八さんは今年90歳。現役の絵本作家さんです。
大好きな絵本『傘』の原画もありました。とても有名なのでご存知の方も多いと思います。
赤い傘の女の子がひとり、父さんを駅まで迎えにいきます。
言葉はありません。とくに事件も起きません。
それだけの絵本ですが、洗練された構図のモノクロの画面に配置された赤い傘が印象的です。
女の子は5つか6つでしょうか。
小さな子供が一人でお父さんを迎えに行くことが「非常識」となってしまった今、
すてきな日常を描いた物語ではなく、もう存在しないノスタルジックな物語になってしまいました。寂しいな~。
ほかに印象的だったのは、『絵本西遊記』。
1997年6月初版といことは、75歳を過ぎてからの出版です。
繊細で色鮮やかで「新しい」イメージ。格好いいんです。
75歳になるまで40年はある。
健康で元気に頑張っておけば、なんとか間に合うかなぁ・・・。
こちらは、樂吉左衞門館。
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▼以下、佐川美術館のホームページより引用
「守破離(しゅはり)※」をコンセプトに、美術館としては珍しい水庭に埋設された地下展示室と、水庭に浮かぶように建設された茶室の2つで構成。樂家の伝統と斬新な造形美を表現するべく、樂吉左衞門先生ご自身が設計創案・監修されました。
※千利休の「規矩作法 守りつくして 破るとも 離るるとても 本をわするな」から来た言葉

ギリギリまで照明を落とした暗い室内に水を挟んでゆらぎを含んだ太陽光が入ってきます。
器を生かすために、つくられた空間ですが、空間そのものに感動しました。
とても贅沢な気分になれますよ~。